【マンガ】アトム ザ・ビギニング 1巻 感想 ネタバレあり ★★☆☆☆ 盛り上がりに欠ける・・何を伝えたいのかよくわからない
原案:手塚治虫
コンセプトワークス:ゆうきまさみ
漫画:カサハラテツロー
月刊HEROS※(ヒーローズ)に2015年1月~連載中
※HEROの複数形なら「HERO”E”S」じゃないのか?ヘロスにしか読めん
原因不明の大災害に見舞われた近未来の日本。それから5年後、復興が進む日本のとある大学に、ロボット開発にすべてを懸ける2人の若き研究者の姿があった──。
“ゆうきまさみ”דカサハラテツロー”という、ロボット漫画を描き続けてきた2人が新解釈で描く、永遠のヒーロー“鉄腕アトム”誕生までの物語がいよいよ開幕!!
手塚治虫とゆうきまさみの名前に釣られ買ってみましたが、正直、設定だけは楽しいがそれ以外が盛り上がらん。
このA106がのちの「アトム」の原型というか、プロトタイプなのでしょう。若き日の天馬とお茶の水が製作中の機体。すでに1000馬力のパワーとある程度の自我を備え、後年のアトムのごとく他のロボットにも優しい気持ちを持っています(2巻現在で)。
ただし、残念なことにマンガとしての盛り上がりに欠ける。
アトムだからこそ読者もついてきていると思うが、まったくの新規だったらどうだろうか?まずは説明不足。
内容紹介にも書かれていますが、この大災害。まっっっったく説明なし。2巻の最終ページでこの大災害の話が出てくるので3巻で多少の進展はあると思います。
アトムの中に、こんな設定があるんですかね?アトムは一通り読んだことあるものの何かの話に繋がるんでしょうか?アトムって天馬博士の死んだ息子の代わりに作られたんだよね?大災害?
はっきりいってコレは読者おいてけぼり。現時点では忘れていい情報なんでしょうが、チラチラと情報を小出しにするとかあるんじゃないでしょうか。
それから1巻後半からロボレスに突入するのですが、これがワクワク感がない・・・。負けるんじゃないかとか、壊れたりしないだろうかとか、全く思わない。強すぎるし盛り上がらない。
何を描きたいんでしょうね?A106の強さですか?よくわからない。
描きたいことを描いているんだと思いますが、なんのためにそれを描くかが伝わってこない。目的がよくわからない。
話が上手な人、話が下手な人の違いって、言葉選びだったり構成だったりすると思うんですが、根本にあるのは「何を伝えたいか」を意識しているかどうかだと思うんですよね。話が上手な人はそれが明確なのでこちらにも意図が伝わるんですが、下手な人はそもそも「何を伝えたいか」を意識していない。もちろん「伝えたい事がない」わけじゃなくて、自分自身の中でそれが明瞭化されていないのではないかとおもいます。
残念ながら今のところ「何を伝えたいのか」わからんなぁ。それはメッセージとしてではなく、「相手を楽しませたい」かも知れないし、「怖がらせたい」かも知れないし、「この主人公を好きにさせたい」かもしれない。それでいいと思うんですが、それがわからない。このマンガを100人の人が読んで思うことって、バラバラじゃないかな?読者に裁量が委ねられているという言い方もあるだろうけど、それは作者の意思が伝わってないということであって、自分としては「面白い」マンガだと思えない。
鉄腕アトムというロボットの表面をきれいにかきこんでいるだけのような・・
現在のところの評としては、「絵はうまいが、それだけ。アトムの話なので少し期待。」
2巻も読んだんですがどうもなあ。