【書評】うちの師匠はしっぽがない ★★☆☆☆ 落語の魅力は伝わってこないな
キャラクタはとてもいいと思います。
絵柄もかわいいし、大正期の大阪の雰囲気も出ているような気がします。
でも落語については、皆さんがおっしゃるほどとは思えなかった。
噺のとっかかりと雰囲気は出ているのかもしれないが、肝心の落語の楽しさがマンガでは表現されていないと感じた。楽しげな雰囲気の絵はある。でも何が楽しいのかはわからない。
単行本では噺の解説ページがあったりして、そこで「ああ、そういう話だったのね」と分かるが、それでいいの?とも思う。
もう少し噺を中心に据えた方がいいなじゃなかろうか。
一つの噺で今の倍くらい使って、古典落語と落語外の登場人物がうまく絡めばもっと落語の楽しさを伝えられると思う。今は噺2割、落語外人物8割くらいに思うので5:5くらいまで引き上げて欲しい。
個人的にはキャラクタに頼りすぎている感じがして、今一つだった。