【マンガ】バビロンまで何マイル? 川原泉 ★★★★☆ 尻切れトンボ感は否めないが、川原泉らしい
1つ年下の妹がいたため、むかしから「花とゆめ」が家にあった。
なので一般的な男性よりは少女漫画読んでいる、と思う。
少女漫画じゃないよな、と思いつつ楽しく読んでいたのが川原泉。
一番有名なのはやはり「笑う大天使(ミカエル)」でしょうか。2006年に実写映画化してたし。
特徴は・・・文字が多い。
絵は・・・上手とかキレイとかそんなん気にしちゃダメだ!
話は・・・恋愛ではなくSFが多い。あと歴史モノとか野球とか
さて、そんな川原泉の「バビロンまで何マイル?」
超現実主義の仁希と謎の多い多国籍家系の友理。幼なじみのふたりは12年前に助けた精霊から自由に時間を超えられる指輪をもらい…。コミックス未収録の連載原稿も収録。
具体的なお話はといいますと、幼なじみの二人は子供のときに困っていた小人(ノーム)を助けたところ、ようやく高校生になってお礼をもらいます。それはどんな言葉でも読めるしかけるし話せるようになる指輪、ただし一度はめるとはずせない。それだけならまだしも、キラっと光ると過去に飛んでしまう迷惑機能つき。
二人は過去の世界でどんな冒険をするのでしょうか、とそんな感じ。
そして、これが最初のページ。
明らかに世界各国の様々な歴史にちょっかいを出すつもりだったんだろうなぁという感じですね。
しかし実際には、恐竜の時代とルネサンス期イタリアで終わってしまいました。
特にイタリアが長すぎたな。
全体の1/5が現代編、1/5が恐竜編、3/5がイタリア編くらいですかね。
恐竜編では恐竜が滅びた原因を作ってしまった二人でしたが、イタリア編ではチェーザレ・ボルジアとその妹たちの傍観者的な立場。wikiにもありますが、塩野七生の『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』をなぞっているようです。
面白かったけど、ココは少し残念。
イタリア編をもう少し短くして、傍観者ではなくうっかり介入とかして、世界各国回って欲しかったと思う。
でもとても好きなお話でした。
文字数、多いわ。