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【書評】デビルマン大解剖―永井豪誕生70年記念 (SAN-EI MOOK) ★★★☆☆ 編集者の理解不足


 

 

 

デビルマン大解剖―永井豪誕生70年記念 (SAN-EI MOOK)

デビルマン大解剖―永井豪誕生70年記念 (SAN-EI MOOK)

 

 

 

 

基本的にはよかったとおもいます。永井豪のインタビューもあり、カラーイラストも多く、永井豪ファンとしてはこの本を買ってよかったと思っています。

しかし!デビルマンのラストシーン、飛鳥了と明の戦いが終わった後に神が地球を無に帰そうと再来する場面を勘違いしているとは何事でしょうか。あの了の独白でほとんどの読者は理解していたはずだし、理解していないのはちゃんと読んでいないとしか思えません。「大解剖」と名を打つのであれば、最低限、実兄 永井泰宇の小説版デビルマンは読んでからにしてほしい。

インタビューp19で「えっ!そうだったんですか!?」と言っただけでは飽き足らず、p66では
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「正しい結末の解釈はこれだ!
ラストシーンの真実
最終戦争の本当の勝者!!」
意外と勘違いされているラストシーン
「多くの天使が二人を祝福しているように見えるからだろう。」
と2頁にわたり説明を…。もちろん気づいてなかった読者も多いでしょう。しかしほとんどは周知の事実だと思います。再検証すると言う形なら納得もしますが、編集者が「仕事だから」とおざなりにデビルマンを読んだようにしか思えませんでした。
「抽象的な表現のためか、残念なことにその意味が正しく理解されていないようだ。」
そんな事ないって。モスクワの塩の柱とかどういう理解してたのよ?
全般的には買って後悔のない本でしたが、この編集者の理解不足が残念で仕方ありませんでした。
 
 
ってこれ、Amazonレビューでリジェクトされちゃったんだけど、そこまでひどいかね?(写真はこのブログ用に入れたもの)
 
あ、あと「ちなみに神と悪魔はもともと同じで、その姿はよく似ているという説もある。」
 
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って、なにをおっしゃってますか?飛鳥了は神のことを「親たち」って自分で言ってるじゃん。

神と悪魔が同じなのではなくて、(神の子供である)天使と悪魔が同じなんでしょ。

明確に神と断定できるシーンはなかったけど、インタビューにもあったとおり神は光であって、天使のような肉体はないんじゃないのかな。

 

 
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デビルマン軍団とデーモンが戦い疲弊したから、神がそこを狙ってきたんじゃなく、神が帰ってくる時期に合わせてデーモンが眠りから覚めたんでしょ?で、眠りから覚めたら自分たちの星であった地球が人間によって汚されていたから怒ったんじゃん。

結果、デビルマン軍団とデーモンの戦いにより、神との最終対決はおそらく負けてしまうわけだけど、その原因がサタンの恋心なのがまたポイント。

 
 
 
そもそもサタンは堕天使じゃん…。
 
「デビルマン大解剖」などと名乗るからには、もう少しデビルマン好きな人に作って欲しかったと本気で思う次第。
 
ねえ?三栄書房さん