【歴史小説】歴史小説オススメ作家2 ★★★★☆ 司馬遼太郎
吉川英治もそうでしたが、司馬遼太郎ほど現代日本人の歴史観に影響を与えた作家も少ないと思う。
ほかにも多いと思うけど、今上げた人物に対し、我々がイメージする人物像はこの二人の作家によって作られたんじゃないか。歴史小説というくくりを超えて、日本国民の歴史に対する常識にまで浸透してしまっている。
もちろん、この二人以外が書いた同じ歴史上の人物の小説はあるが、それでさえ吉川英治あり、司馬遼太郎ありの前提として書かれていると思う。と言うか吉川英治「三国志」を読まずに三国志を書いたり、司馬遼太郎の「龍馬がゆく」を読まないで坂本龍馬の小説書くとかありえない。ありえない。(大事なことなので二回言いました
歴史小説読む上でこの二人は最初に抑えておくべきだと思う。
竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)
ただし、「司馬史観」と呼ばれるように、彼独自の歴史観で小説を書くことがあるため注意が必要。あくまで「小説」であってそこには作者なりの好悪だったり、意思だったりが存在する。
それをわかった上で楽しむのが大事。なんというか、司馬遼太郎は「真実だ」と思わせてしまうんだよな。説得力が大きい。それがいい時もあれば、悪い時もある。
個々の司馬史観についてはまた個別の作品で書くこともあると思います。
あと、「余談だが」などの言葉で始まる随筆風のパートが時々挿入されるのだが、これも作品によっては多すぎると思っている。
このへんが★-1の理由