【書評】忍法忠臣蔵 山田風太郎忍法帖(2) ★★★☆☆ 吉良がでてこない・・・
内容紹介
タイトルに「吉良がでてこない・・・」と書きましたが、厳密には「名前は出てくるけど、セリフはない。」ですな、たしか。
忠臣蔵のどこに忍法が出てくるのか。大石内蔵助が忍者?いやいやひょっとして吉良上野介が忍者?その両者の戦い?
ぶぶー
正解は
吉良上野介の実子である上杉綱憲(米沢上杉藩第4代藩主)の内部争い。
- 上杉綱憲を中心とした、実父吉良上野介を守るために忍者使ってこっそり赤穂浪士を全滅させようぜ一派
- 米沢藩国家老千坂兵部とその配下の女忍者。赤穂浪士を全滅させちゃったらただでさえ評判の悪い吉良上野介につられて、米沢藩まで危なくなっちゃうから、女忍者で大石内蔵助たちを骨抜きにして討ち入り辞めさせようぜ派
基本的に、この1と2が赤穂浪士をターゲットとしていろいろあるわけですよ。そしてさらに主人公?無明網太郎が2のお目付け役として最初と最後に活躍?しますが基本的にあまり出てこない。すっげー強い。伊賀の血を引くけどちょっと訓練しただけなのに他の忍者より圧倒的に強い。強いけどひねくれ者。
かなり複雑な設定と、あまり出番がない主人公。あれ?なんでこの人達戦っているんだっけ?と思い返すこと数度。ジョジョだったら3ヶ月は引っ張るであろう忍者たちの使い捨て!
素晴らしいの一言です!
でもちょっと複雑すぎると思うのよね・・