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自分が40代になったことが信じられない40代のために!

【書評】天童荒太 永遠の仔 ★★★★☆ ネタバレあり 感想


ようやく読了。最終的な星は4つ。★マイナス1の理由は後述。

とても悲しい話だった。親からされた事しかする事ができず、自分で自分を嫌悪しながら止める事ができない。人間って弱いものだと思う。

幸い虐待をうけてはいないけど、自分の行動が親からの影響を受けていると感じる事はよくある。

子供たちに罪悪感を与えて縛り付けてはいないだろうか?親のエゴを押し付けてないだろうか。いくら善意からであっても恩着せてないだろうか。

考えさせられた。

ただ、虐待と介護について書きたいことが多かったのだろうか、物語の枝葉部分が多く、肝心の幹の部分が細くなってしまったように思う。メインは傷ついた子どもたちがいかにして大人になるのかなのだと思うのだけど、散漫な印象がある。子どもたちのあだ名もいるのかなぁ。優希たち3人だけの秘密の暗号でもいいんじゃないのかなぁ。なんか嘘くさい。
介護についても、うん。これも書きたいから書いている印象。これだけのページ数を割くのは多すぎないだろうか。
あと最後まで納得できなかったんだけど、ジラフとモウルが初対面の優希に惹かれた理由ってなんなんだろう。天使だと思ったんだろうが…よくわからなかった。