【歴史/歴史小説】宮崎市定 もっと中国史を知りたい!★★★★★
吉川英治の三国志から中国史に興味を持った人も多いと思いますが、私もそのひとり。小学校高学年だったか中学生だったか、光栄の「三国志」を遊びつつ吉川英治を読んでいました。
その後、中学校や高校で漢文を学び史記に興味を持ち、陳舜臣や司馬遼太郎を読み、宮城谷昌光を読み、浅田次郎の蒼穹の昴を読み、キングダムを読み、結構どっぷりと中国史と言うか、中国歴史小説/マンガを読んできました。
好きな時代は、戦国時代(中国の。日本のも好きだけど)。それから清朝初期と末期。それにやはり三国時代と言ったところ。
最近その作家群に加わったのが、宮崎市定先生。
中国の社会、経済、制度史を専攻し、科挙に関する論考が著名であり、通史としての東洋史論考でも高く評価され、所謂京都学派(東洋学部門)の中心人物として、歴史学界をリードした。また執筆した概説書は、一般読書人にもファンが多かった。従三位勲二等旭日重光章。銀杯一組。
小説家ではなく、学者さんなんですけどね。もうお亡くなりになられていますが、その著作がタイヘンに興味深い。かつ専門的な勉強をしていない門外漢の自分にもわかりやすい。
勉強と思って読むのと、好きだから読むのではこんなに違いがあるのかと思うほどですが。
残念なことに、電子書籍化されているものは少ない。Amazonでは2冊だけですが、まずはコレをオススメ
浅田次郎の蒼穹の昴で、ほぼ主役と言ってもいい文秀が科挙に合格していく様子が結構長く書かれていますが、この本がネタ本なんじゃないのかなと思ってしまいます。試験会場での怪異やその試験の仕組み、合格率などなどタイヘンに興味深く面白い。初版は1963年ということで日本は高度経済成長、受験地獄と言った状況の中の発刊なので現代とは多少のズレを感じますが、なーに、どうせ一千数百年も昔の話からやってんだから気にするこたねえや。
電子書籍化されていないものでは
もうこの辺が、何というかツボ。
たまりません。
最近は常に鞄の中に宮崎市定。
ぜひぜひ、中国の歴史にロマンをお感じのあなた、読んでください。