【考察】獣の奏者の疑問5 ところで王獣は?
さて、前回このように書きました。
「災厄」を起こさないためには、下記の要件が必要
- ネオ闘蛇を飼育しない
- ストレスをマックスにさせない=王獣と戦わせない
つまり、災厄の大元の原因は闘蛇であって、王獣ではないのですよね。
ネオ闘蛇さえいなければ、災厄は起きないのです。
4巻末では災厄が起きてしまいました。小規模ですが。その結果、闘蛇は飼育しないこととなりました。まあ、わからないことはありません。核兵器のようなもので、攻撃力は高いが周囲にまで被害を及ぼすことがある存在ですから、全廃にむけて各国間で協議が進むこともあるでしょう。小説内でそんな話はありませんでしたが、隣国ラーザも了解済みなのかもしれません。
ところで、王獣も飼育しない理由ってなんですか?
王獣は闘蛇に対して最強の切り札です。ラーザがある程度飼育できるようになった現況では王獣の有無は大きな違いです。
ラーザとしてはどうでしょうか。ノーマル闘蛇であれ、ネオ闘蛇であれ、相手が王獣を持ちだした場合こちらとしては闘蛇を使うことは出来ないわけです。ノーマルは食われるし、ネオは毒撒き散らすし。
つまり、リョザ真王国が王獣を持っている限り、闘蛇は戦闘に使用できないということです。王獣がいなくなればこっそり育ててここぞという時に投入することも可能なのです。
その王獣の飼育をやめるってどういうこと?
先程も書いたように、災厄の原因は闘蛇です。闘蛇を戦闘に使わないようにするのはわかります。
ただその対抗手段である王獣まで飼育をやめるのは意味がわからない。
あれですかねぇ、平和憲法ですかねぇ。9条ですかねぇ。こちらが丸腰になれば相手もお付き合いしてくれるんですかねぇ。
でも通常の戦争はするんでしょ?
個人的に攻める力はなくても、守る力は必要だと思うんですけどねぇ。
ちょっときわどい話になってきたのでこのくらいにしますが、やはり王獣の飼育をやめる理由は思い当たらない。
闘蛇を戦争の道具にしないためにこそ、王獣の飼育が必要です。
災厄を未然に押し留める役割として王獣は必要です。
このへんはお涙で強行突破してますが、どうなんでしょうか。
王獣を飼育しないのはただの感傷的な理由ですし、逆に自国が闘蛇に襲われる可能性さえあります。いいじゃないですか、育てても。
自分が納得出来ないことがあるのに、泣けないのです。