ハイペリオン ★★★★☆ 分厚い本を持ち歩かなくてよい
10年ほど前に4部作(ハイペリオン、ハイペリオンの没落、エンディミオン、エンディミオンの覚醒)読んでいましたが、引越のどさくさで本が行方不明に。電子書籍で出たので再購入。
まず、あの分厚い本を持ち歩かなくてよいことと、収納場所に悩まないことで電子書籍バンザイ。
そして中身に。
まずは、長い。長い。面白いが長い。そして長くなる原因の一つは冗長な描写。不必要と思う部分多々。これを「贅肉」と見るか「霜降り」と見るかは難しいところ。個人的には「大トロ」。美味しかったけどモタれたとかそんなん。
最初に4部作と書いたが、実は大きく分けると2つ。「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」でひとつ。「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」でひとつ。それぞれ単独で読んでも完結はしませんのでご注意を。ハイペリオンから読むのが妥当。
「ハイペリオン(上)(下)」は導入部にして、A5ランク和牛霜降り。ある意味ハイペリオンのハイペリオンである醍醐味。風呂敷は広げるときのほうが面白い。
7人の巡礼者がそれぞれ語るハイペリオンと自分にまつわるストーリー。娘がいる身としてはソル・ワイントラウブの話が一番のお気に入り。涙出る。
まずはSF好きにはぜひ一度手にとってほしい。大風呂敷が四方八方に広がる楽しさ。
ただし、お腹いっぱいになる人も・・・います。